奥会津のオグラを8時30分に出発しました。
会津若松市のJR駅まで約110㎞。 関西はもう桜も終わったのに奥会津ではまだ桜はつぼみでした。 昨日まで雪だったので道路の凍結が心配だったのですが晴れで一安心です。 白虎隊で有名な会津若松です。 今桜が満開です。 11時の快速に乗り、新潟まで2時間少しの風光明媚な旅です。 長期優良住宅として確かな材と高断熱性能を工夫した大澤鄭です。 大澤材木の専務の自邸です。 MOKスタンダードのモデルです。 角田山のふもとに巻という場所があります。 廻りは農家も多いですが、ここで製材業を営むかたわら工務店業もしています。 のどかな田園に建つ「木の家」は今、春まっさかりです。桃源郷です。 モクレン、桜が同時に咲くのも新潟ならではです。 左側は御両親が住んでおられる民家です。 明治の始めに建設された、この地域の型です。 旧街道に面しており、昔は米屋を営んでいたと聞いています。 なつかしい感じの街並みです。 この地域の民家のつくり方は、 なぜこんなに天井高いのと思うばかりの天井です。総2階まで一室の吹抜けです。 材料がすでに、丸太など磨きすぎて顔が映るほど磨くのが住まい手のお手入れの自慢らしいです。 8角の大黒柱といい、梁・柱共樹齢80~100年の赤味の木なのです。 床も杉の30㎜の本実板です。 2帖大の吹抜け空間です。 見上げた時の杉の美しさにほれぼれです。 エム印キッチン。 よく無印と呼び方が混同されますが、このキッチンとっても評判がいいのです。 このステンレスのキッチン、業務用の雰囲気でとてもプロらしい感じです。 2階の吹抜けから下階を見下ろした感じ。 杉の8角柱がしっかりとささえています。 ここは新潟です。積雪1Mの雪が積もっても耐えられるよう設計しています。 この冬場は薪ストーブを焚きます。 そのため煙突はすでに施工済み。 最後に、この住宅の設計・施工は今までMsの住宅施工した棟梁の三島さんです。 なかなかかっこいいので驚きました。 #
by MsARCH2
| 2010-05-14 17:36
昨年より工事中のつくばのM邸、やっと、やっと完成しました。
数々の苦行を乗り越えて、住まい手、工務店、Msと三者の力の凝縮された形での竣工です。 無事にお引渡しを行うことができ、大変うれしかったです。 このつくば市内の木の家、化粧構造材は新潟の弥彦山の周辺から伐採されたものです。 Msでもお世話になっている大澤材木で赤身にこだわった樹齢の深い木材(80年以上)を選び、 いつもの棟梁:三島さんに手刻みしていただいた家なのです。 次のMs日記にアップしますが、大澤さんの自邸もMsで基本設計をしています。 この場所はつくば市のニュータウンからほんの少し離れた、旧村落の中にあるのです。 敷地は集落の中の一区画ですから、まわりにはとても緑地の多いのです。 敷地の西側はまだ雑木林が広がっています。 薪ストーブ 1階リビング、ダイニング、キッチンは温水式の床暖房が入っています。 つくば市の冬はつくば山から冷風が吹き、とても寒い地域です。 もちろん、断熱性能は次世代クラスの高性能の断熱材をたくさん使用していますゆえ、大丈夫ですが、 11月から3月まで、たよりになるのがこの薪ストーブです。 ホンマ製作所という薪ストーブメーカーが新潟にあります。 化石燃料を燃やさなくても、これならカーボンオフセットで、 おまけに燃料代もタダなのです。(周辺には雑木林がありますので) 電気・ガスでは決して味わうことができない生火の安らぎと暖かさがあります。 洗面所の三面鏡も工務店の大工の仕事です。 最初はIKEAで安く買ってきたものを 取り付けようかと言っていましたが、 結果としてグレードがまったく違います。 仕事がいいです。 この本棚も全部大工の仕事です。 あとで買って置くような家具はゼロです。 工務店は千葉の持井工務店です。 以前(といっても10年前)、千葉県我孫子市でMsの物件を施工していただいた工務店です。 持井社長は大工技術を大事にし、また若手大工の育成にも力を入れています。とても技術力の高い工務店です。 大工棟梁の吉田さん、山崎さん含めて、なんと現場で下小屋を作り、寝泊りしてこの住まいを造り上げてくれました。 約110日余り、日曜日も含めて、ここで毎日、毎日自炊しながらの仕事。頭がさがります。 現場管理の苫米地さんも遠い現場にもかかわらず、最後まで丁寧に対応していただきました。 大澤材木の木がいいのですが、またそれに技をかけて、仕事がとてもきれい!! 持井さん、本当にご苦労様! MOKゼミが東京でありますが、今年はこのつくばの現場での見学会をします。 是非見に来ていただきたいと思います。 #
by MsARCH2
| 2010-05-07 20:07
| 長期優良住宅
4月23日 朝6時すぎの新幹線にて東京へ。
そして東北新幹線に乗り継ぎ、降りた所が那須塩原です。 レンタカーで100km走り、奥会津へ木材買出しに行きました。 奥会津はまだ冬でした。朝、雪が降っていました。桜の芽はまだ固く、1分咲きもありません。 東京のシェア事務所、安井昇さん、滝口泰弘さん、山崎たいくさん、編集の植久さん、そしてMS、 木が大好きな連中と今の坂本龍馬の海援隊を向こうはって木援隊(モクエンタイ)なる結社を創りました。 ここはとても工務店、設計者にとってキーポイントの大切な木材店なのです。 オグラには渡辺さんという担当者がいて、これがまた相当の木狂い!(使用禁止用語ですが) 当然私達と意気投合して、何か掘り出し物はないものかと躍起になって相談しています。 これはクルミの丸太です。 このオグラ周辺から取れた正味の内地材。 框、フローリングにするととてもいいのです。 商品として出来上がりで坪20,000円以上はします。 (ア)15です。 これは赤松のフローリング用のラミナ (ア)21にひいています。 大節のところはカットして、 L600~1200くらいでフローリングとします。 松板は脂がのっていて、ツヤが出てきます。 これは天然唐松です。 樹齢100年近い赤味の魚で言うと大トロです。 赤味の唐松フローリング是非共使ってみたい。 これは3Mの栗、柱用です。 私は栗が大好きです。 機会あるごとに仕入れしています。 今回のメイン製材は安井さんの樹齢300年のモミの丸太。 丸太金額は数十万円です。 それを製材している時の真剣なまなざし。 たぶん防火の試験でも出なかった表情かもしれません。(失礼) 中が大節か小節かで金額が倍以上違いますから。 安井さん 山崎さん 両人のうれしそうな顔。 これだけ貯め込んでいますとばかりの満面の笑顔です。 これは番外で現地で働くこの近くの季節労働者… ではありません。 三澤文子さんです。 ヘルメットがよく似合っています。 製材の後は本家「亀屋」で夕食です。 ドブロク、イワナ、十割そば、たらふく食べて食べて8,000円(1泊2食)です。 これなら3,4日泊まっていきたいところです。 ウッドバンクの小屋です。 赤松、桜、クリ、ヒバ、キハダ、 唐松、クルミ、杉、桧が主です。 #
by MsARCH2
| 2010-04-27 20:21
| 林産地
先日、素晴らしく晴れ渡ったよい日に芦屋のK邸が地鎮祭を迎えました。
Kさんのすまいはご家族4人が住む木造2階建ての住宅です。 長期優良住宅で計画しています。 15年前の震災で多数の住宅が倒壊の中、 頑丈で長持ちして心地よい木の家を作り続けているMs建築設計事務所。 日本の地域材(杉、桧)を一般住宅の2.5倍近く使用し 街並みとしても美しく、緑いっぱいの庭含めて作ります。 今回の住まいの特徴は、1階玄関土間とピアノ室が一体となっていること。 楽器メーカーの防音室という箱物があります。 ピアノを日常に使用される住まい手は この防音室を購入して家の中に設置するのですが、悲しいかな美しくないのです。 モノトーンの色とただのグレーの箱、 この中では感性豊かにレッスンできそうにない・・・。 と、思うのは私だけではないと思うのです。 これから新しく作る住まい、 新築時に、防音性、デザインともに両立したピアノ室を全力をもって作ります。 さて、地鎮祭の様子です。 芦屋神社の神主さんに来ていただき土地を清めていただきます。 『早朝の地鎮祭は気持ちがいいですね』と、神主さん。 地鎮の儀を行い、玉ぐしを土地の神様に捧げます。 Kさんのお嬢さんも神様に『ぺこり』可愛らしいです。 最後は家族全員で記念撮影。 この日はKさんご夫妻、それぞれのご両親などなど、総勢14名での地鎮祭でした。 なかなかこれだけの人数が集まることも難しいのですが 賑やかで楽しい雰囲気に、土地の神様もKさん一家をあたたかく迎え入れて下さったと思います。 芦屋の家は高台に建つ、2階リビングの住宅。 海までの眺望も抜けるのではと、今から楽しみにしています。 そして、数日前に遡り恒例の木配りも行ってきました。 今回は、田辺の廣本林業さんでの木配り。 施工はお馴染み、羽根建築工房さん。 木配りの前に、架構について打合せをします。 芦屋の家は2階の床が跳ねだしていたり、 構造的に工夫がいる箇所があります。 棟梁を交え、施工的にもベストな答えを出していきます。 棟梁は高槻のカフェ、『豆増』に引き続き松本棟梁。 Msの物件を担当するのも今回が3件目で 細かいことも理解してくれる頼もしい大工さんです。 今回も目の詰まった良材ばかり。 見た目の美しさだけでなく、中身の美しさというのでしょうか、 ぎゅっと詰まった年輪は構造的にも強く、安心感を与えてくれます。 この年輪に何十年という時間が刻まれて、 ひとつの家族の住まいを支えてくれるのです。 2階の屋根に架ける小梁。 75×120と4寸角材よりスリムな材を 細かいピッチで架けリズム感を出します。 『豆増』でも行った架構です。 今回はもうひとつお目当てが。廣本さんのところにストックしていた杉の厚板です。 赤味、源平、上小から野物までいろいろな本実板が600枚!近く。 ・・・きれいですね。 天井板などに使用するととても美しい空間になるでしょう。 そう思って、大量にストックしたのですが、 長期優良住宅の認定を取るために、 本実板の水平構面では床倍率が足りない・・・。 結果、この美しい材を使用できないという悲しい事態になっています。 帰りの車の中 『あの本実板をどう使うか・・・』 ひとり呟く三澤所長。 近々、お披露目出来る時がくるといいな~と思いつつ南国和歌山を後にしました。 #
by MSARCH2
| 2010-04-19 22:08
| 新築
3月末日、三重県松阪市の㈱コウヨウにて、現在神奈川県藤沢市で計画中のI邸の木配りを行いました。構造材は和歌山県田辺の杉を使用しています。
写真は2月末に田辺に材料の確認に行ったときのものです。まだ乾燥前の状態ですが、その美しさは加工場に入る前から確認済みです。プレカット工場では誰も木材の木配りなど行ってはくれません。直接木材を段取りするMSだからこそ大事なセレモニーなのです!設計者自ら汗をかくことが大事です。 木配り前、工場に並べられた杉の梁材です。やはり美しい材料が揃っています。今回は梁材、柱材など合わせて約150本の材料を使用します。これを全てチェックし、適材適所に配置していきます。 チェック完了した材料はチョークで使用箇所を書き込んでいきます。I邸には高さ30㎝、長さ5~6mの梁を8本使用します。どれもきれいな材料ですが、化粧梁として最も良く見える場所には中でも選りすぐりの材料を持ってきています。 小梁や柱についても全てチェックし、選りすぐりの美しい材料を見える場所に配置しています。この1本1本の美しさが、空間全体の美しさを構成するのです。 この住宅、リビングに大黒柱があります。今回の大黒柱はタモの芯去材、とても上質な材料です。18㎝の八角に仕上げる予定です。部屋の中心に力強く立ち、建物に安定感を与えます。 木配りは身体、頭脳、感覚全てを使う重労働です。全て完了したときには三澤もクタクタになりました。しかし、木の住まいを作るにあたり、必ず行わなければならない作業です。弛まぬ努力により、高品質の木の住まいを作り続けていけるのです。 かっこいいのですが、松阪に行くと楽しみもあるのです。 なんと言っても松阪牛の本場です。一升瓶(いっしょうびん)という焼肉屋さんに行くのが、この木配りの後の楽しみにしているのです。 建物は現在基礎工事中です。ここで配った木は4月中に建ち上がります。完成予定は8月、楽しみです。 #
by MsARCH2
| 2010-04-15 14:33
| 新築
|
メモ帳
カテゴリ
以前の記事
2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||