Msでは協同組合レングス、岐阜県立森林文化アカデミー、早稲田大学理工学総合研究センターと共同で、現在、床・壁・屋根の各部位において、J パネルが現しの状態で準耐火性能を有する仕様を開発するプロジェクトをすすめています。最終的には準耐火構造の大臣認定を取得する計画です。
都市部の三階建てはまわりにたくさんの住宅が密集しているので、火に対して厳しい制限があります。要するに「木の住まい」を建てても、引き渡すときすべて内部の仕上げは「木の部分」を化粧として現せないのです。(※早い話がすべて石膏ボードで覆うことになるのです。)MsはJパネルを壁・天井によく使います。厚さも36mmあるし、それを利用して準耐火の大臣認定を取ろうとしているのです。 前回お伝えした準耐火構造の壁、防火構造の壁にひきつづき、今回は準耐火構造の屋根の実験を行いました。今日の実験は、断熱材が違う試験体4種類(羊毛断熱材ウールブレス・ペットボトルをリサイクルしたパーフェクトバリア・グラスウール・なし)を用意し、30分耐えるかどうか見ました。 4種類とも耐火性能30分を余裕でクリア!準耐火構造の屋根として十分使えることが分かりました。 桜設計集団代表で早稲田大学理工学総合研究センター客員研究員の安井昇氏に実験全般の説明をしていただきました。 耐火炉内部の様子です。30分後には800℃にもなります。 実験開始後25分程度のときのグラフです。炉内が800℃近くでも、屋根外側の温度(断熱材と屋根外側のシージングボードとの間。:グラフ中緑色)は実験開始からほぼ変わらず、15℃から20℃くらいでした。 危なくない程度に30分経過後も実験を続けました。脱炉後の様子です。断熱材によって耐火性能に違いはありませんが、断熱材自体の燃え方の違いはあることが分かります。
by MsARCH2
| 2008-01-25 09:03
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