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宮崎から屋久島へ
宮崎市内の住まい手から「木の住まい」を依頼された。
住まい手は以前、日向市内で建てた平屋のイブシ瓦の住まいも外から見学されている方で、
自然素材、自然熱エネルギーへのこだわりを強くもつ方である。
奥様のおじい様が植林した杉を今回の「木の住まい」に利用したい。地産地消の住宅に住みたいと。
宮崎市内から車で30分ほどの所に山林があり、40数年生のオビ杉がある。
ミカン畑と杉山とが共生していて、のどかな風景が広がっています。
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ご存じないかもしれませんが、宮崎県は全国一の杉の生産量を誇っています。杉だらけです。
四国、九州の杉山は特に冬目(年輪の濃い部分)がはっきりしてワイルドな感じがします。
年輪が43本ありました。ただこの分量だけでは一軒の住まいの構造材としては不足です。
土台、柱、梁は長寿命の住まいを創るためにも、高齢木60~70年の樹が必要です。
樹の外側の白い部分の少ない赤味勝ちの杉丸太がどうしても必要です。
谷口工務店は以前から地域材を使用している関係で、この周辺の杉丸太が蓄積される宮崎木材市場に
杉丸太を見に行ったところ、この季節、1年でいちばん杉丸太が集まっている。
この70年生の杉、とても素晴らしい。
主要構造材はこれでゆく!と。住まい手、工務店、Msで意見が合致!! 
どんぴしゃのタイミングでした。
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途中、田野町を車で通り過ぎると、何かとても見たことのない風景がありました。
谷口氏いわく、田野町は切干大根の全国一の産地なのです。いったい何本あるんだろう・・。
絶景です!!
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その夜は住まい手、谷口工務店、Msの三者顔をあわせての親睦会。
関西であれば酒といえば日本酒ですが、九州は焼酎です。
宮崎の地鶏もとてもおいしすぎます。
次の日、早朝からバスで移動し、鹿児島空港から屋久島でY邸の現場監理です。
私は天下御免の晴れ男です。どんな悪天候でも、私が現場に行くときは晴れています。
屋久島も先週まではずっと雨で、風も強く、屋根工事がなかなか終わらなかったようです。
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双発機ボンバルディア(カナダ製)に乗り、上空3,500Mから桜島・開聞岳がよくみえます。


この雄大な屋久島!!この遠方の山の中に今回の建設地があります。
すごい光景です!!!
屋久島は火山島ですめずらしいことにすべて岩山なのです。
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屋久島はすでに春です。梅、レンゲ、菜の花が同時に咲き、気温20℃。
このY邸いままでもMs日記で載せていますが、雨がふっても大丈夫なのです。
高床式の住まいなので、床下で十分建築資材がおけるし、作業もできます。


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外壁は杉のラフ(製材したてのギザギザ)の18mmなのです。
軒先が1.4Mもでていて、外壁を雨から守ります。
Msはいつもオスモ塗料(ドイツ製)、今回は外部環境が厳しいので、
オスモカラーウッドステインプロテクター、強靭です。
また杉板の表面がギザギザなので、とても吸込みが良すぎます。
予定であれば1缶あれば十分なのですが、倍使用しました。
それだけ耐久性のよい外壁になったということです。
あと2か月もたたずに完成の予定です。廻りをグルグル見渡しながら感心しました。



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大阪であればただ単に仮設トイレを置いているだけですが、
さすが屋久島、台風銀座なので、飛ばされないように
コンクリートの重しががっちりと固定されています。







室内作業も順調に進み、天井裏にはびっしり、断熱材を入れます。
(断熱材:パーフェクトバリア、ポリエステル製)
亜熱帯でも、この山中は寒いのです。

天井板も美しく、これは大分の横尾製材が入れてくれました。
節はまったくなく、後1年もすれば白いところ、赤いところのムラがわからなくなります。
(なぜかって、太陽光線で杉板が焼けてくるからです。)

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宮崎から屋久島へ_b0111223_18514045.jpg本間製作所の薪ストーブ 
100Kgあります!!















仕事も一段落して、私は迫くんを現場に残し、少しリラックスタイム・・・尾の間温泉(かけながし)です。
少し温度が高めですが、とても気に入っています。
11時頃はいったので、だれも入浴していません。しめたとばかりにカメラを持ち込んで浴室の風景です。
浴槽の下には玉石が敷き詰めてあり、温泉が少しグリーンです。
1人悦楽の時間です。この温泉があるので、屋久島の現場楽しいのです。


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by MSARCH2 | 2009-02-12 17:11 | 新築
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