<   2010年 12月 ( 1 )   > この月の画像一覧
芦屋の家竣工
4月に着工した芦屋の家がようやく竣工しました!西側道路に面した住宅です。夏の遮熱対策とお向かいのマンションのベランダからの視線を考え開口部は丸マドひとつのすっきりとしたファサードです。外壁モルタルリシンの白が青空に映えとても清潔感があります。玄関扉はチーク、庇はJパネルに板金を覆っただけの庇。ほぼJパネルの厚み(36mm)分ですっきりしつつ木質感が優しげな印象です。立派な樹木は左がエゴで右がヤマボウシ。春になれば彩りが加わり生命感溢れる外観となるでしょう。

b0111223_1581921.jpg


1階外壁部分には白太の杉本実板を張っています。今回はよりすっきりとしたした外観に仕上がるよう特別に幅を50mmに加工してもらいました。塗装はOSMOの「ウッドステインプロテクタークリアプラス」。せっかくきれいな白杉にわざわざ色をつける事はありませんから。暫くは木地の色味を味わって頂きたいです。写真では分かりにくいですが、軒裏も外壁に合わせ白太の杉本実板を張っています。赤杉ほど油分が無いのでクリア塗装をかけています。赤杉も力強く魅力的ですが、白太の杉も統一して使うと上品でとてもきれいです。
b0111223_14592271.jpg


道路面の植栽がこの住宅の重要なポイントです。住まい手の奥様がお庭をとても大事に考えてらしたので、MOKスクールでの講義も大好評だった「花康」さんに造園をお願いしました。地盤は道路面より1m少し上がっています。小豆島の自然石を使って土留めをし、適度な目隠しを考え植木を配置しています。土留めの自然石の間にはキチジョウソウ、カンスゲ、シダ類など草物を植え、季節ごとに花や実を付ける低木を植えています。


b0111223_15564451.jpgb0111223_1621523.jpgb0111223_1557392.jpg

奥まったスペースは日あたりもそんなによくはないので、しっとりと落ち着いた庭です。築山にヤマモミジ、シダ、コケ。2階バルコニーからの眺めもきれいです。


b0111223_16243673.jpg


芦屋の家の最大の特徴はピアノ室(防音室)があることです。奥様がピアノ教室をされていて、きちんと防音された部屋が初めからの要望でした。限られた面積を有効に使うべく、玄関スペースを兼ねた土足で使用するピアノ室ができあがりました。床はナラのフローリング(120mm幅)、見学に来られた方にも、大工さんにも評判の良かったとてもきれいなフローリングです。おなじみのコボットさんで入れていただきました。
当初は某メーカーの既製防音室を入れるというお話しをされていた住まい手。しかしその箱はあまりにも陳腐。値段は8畳の広さでも350万近くします(定価で)。「建築工事で防音性も確保した心地いい木のピアノ室を作れるはず!!」三澤の設計者魂に火がついたというわけです。


b0111223_16575891.jpg


防音のために壁Jパネルの部屋内側にも断熱材(PFB)を入れプラスターボードを2枚張り、音をきれいに拡散させるため杉の格子リブ材を張っています。格子は9mm×30mm、9mm×50mmの白太の杉を吉野の阪口さんに用意して頂きました。12畳の部屋で560丁の格子材を使いました。大工さんの根気よい作業がなければできない仕上がりです。

b0111223_18233390.jpgb0111223_176205.jpgこんな納まりまで!!スイッチとコンセントプレートを埋め込んでもらいました。「本当に大変だった!」と棟梁に言われましたが、ちょっと満足げな顔をしていたように・・・思うのは気のせいだったのでしょうか??

b0111223_17101262.jpg防音といえば開口部。
外部はアルミサッシペアガラスの2重付け。
その内側にも下地をランバーコアにし質量を上げた建具(和紙張り)を入れています。

b0111223_17144849.jpgb0111223_1715386.jpg玄関扉は2重の開き戸です。内側の扉はフラッシュの芯を細かめに入れ、断熱材を入れ、PBとシナベニヤを両面に張っています(仕上げは柿渋ペイントの白)スライドボルトで施錠します。外部側のチークの扉も断熱材を充填しています。

b0111223_1720238.jpgb0111223_17201831.jpg室内側の建具は壁の格子と一体化させた引戸です。幅が1間分ある引戸。これも断熱材を充填しているので・・・重い!!ノイズレスレールを上がり框に埋め込んでいます。

b0111223_17223177.jpg天井の防音も必要です。天井懐に断熱材を入れ、プラスターボードを2枚張りました。その上、床構面(Jパネル)の上にもプラスターボードを1枚追加しました。仕上げは和紙張りですっきりと明るい天井です。







2階はLDK、和室、水廻りと家族が生活する中心の場です。床に大理石を敷き、壁も白い珪藻土で明るく感じます。大理石の床は、床下に床暖房が入っているので冬暖か、夏はひんやり冷たくMsの住まい手にもいつも好評です。

b0111223_17285237.jpgb0111223_17322014.jpg外国からのお客様も多い住まい手は客間として和室を希望されていました。
鴨居の上部が空間として繋がっており、障子を開ければリビングと一体に使えます。


b0111223_175444.jpgb0111223_17411345.jpg

ダイニングには外壁、ピアノ室とは打って変わって赤杉の建具が圧巻の作りつけ収納があります。この杉板は智頭のサカモトさんから。本当にきれいです!時間がたっていい艶がでてくるのが今から待ち遠しいです。
芦屋の家はリビングとダイニングキッチンの間に階段の吹き抜けがあります。大黒柱や縦格子の手摺壁などがあり、目線を留めながら穏やかに繋がっていく感じが空間に面白みを与えています。

杉(赤・白)・タモ・栗・キハダ・チーク・ナラ・くるみ・アサダ・・・たくさんの木材と大工職、設計者の技術が結集した住まい。これからの住まい手家族の暮らしを大らかに受け止めてくれることでしょう。
[PR]
by MSARCH2 | 2010-12-07 15:51 | 新築