カテゴリ:林産地( 5 )
岩手 遠野 100年生カラ松
久しぶりに丸太からのフローリングを手に入れました。
福島県南会津に株式会社オグラがあります。
Ms日記でもしばしば登場してきますが、
国産材の材木を販売している会社です。
MsではMOKという木材販売会社が別にあり、
Msというより三澤が
日本のあちこちで製材させているMs好みの木材をストックし、
Msで設計する現場に使用しています。

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これはウッドバンクといって
天然乾燥できる土場が奥会津にいっぱいあるのです。






今回は内地カラ松。
カラ松は以前長野県信州林産でよく注文していました。
戦前からカラ松を最初に植林してきた産地だからです。
1950年代頃から、全国的にカラ松を人工林として植えてきましたが
岩手県では100年前から植林してきたのです。
5年ほど前、小岩井牧場の防風林として植林された100年生のカラ松を丸太で購入し
化粧構造材と板材に利用したことがありました。
丸太はすごいです。迫力あります。
元玉で40㎝ぐらいですが、白太の部分はほとんどなく、まっかっかです。


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今回は岩手県遠野地方の営林署からでてきた100年生の人工林のカラ松です。
オグラの渡辺さんから、そっと耳打ちされ、おもわず話にのってしまった物件です。



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フローリング用に製材しています。
歩止りもよいように仕上げで90㎜という寸法が最終です。
仕上がりの本実板をとるためには120㎜に挽かなければいけません。
また厚み15㎜に仕上げるためには、22~23㎜にしなければ
後の人工乾燥その他の縮みを予定しなければいけません。
35㎥の丸太を購入し最終的に製品になるのは約9㎥しかないのです。
歩止り25~26%
丸太購入→運搬→貸びき→乾燥→運搬→本実、ユニフローリング加工
という約半年間の時間がかかってきます。


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そして先日、私がオグラの渡辺さんと一緒に
フローリング加工に立ち会ってきた所はいわき市です。とても遠いのです。


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渡辺さんとも充分に挽き方を協議しました。
ラミナーはほとんど赤味です。
天然カラ松に近い風合いです。
節は生き節の所もありますが、
人工乾燥にかけると結構な割合で抜けてゆきます。
それをカットしてユニフロアーとして
1.82Mの材に仕上げるのが最終製品です。

この年輪のつまり具合とても楽しみです


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左に写っているのが今回お世話になった渡辺さんです。
キーパーソン、あえて顔は明かしません!

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by MsARCH2 | 2010-09-03 18:01 | 林産地
再び福島県奥会津 きこりの店オグラへ
4月23日 朝6時すぎの新幹線にて東京へ。
そして東北新幹線に乗り継ぎ、降りた所が那須塩原です。
レンタカーで100km走り、奥会津へ木材買出しに行きました。
奥会津はまだ冬でした。朝、雪が降っていました。桜の芽はまだ固く、1分咲きもありません。
東京のシェア事務所、安井昇さん、滝口泰弘さん、山崎たいくさん、編集の植久さん、そしてMS、
木が大好きな連中と今の坂本龍馬の海援隊を向こうはって木援隊(モクエンタイ)なる結社を創りました。
ここはとても工務店、設計者にとってキーポイントの大切な木材店なのです。
オグラには渡辺さんという担当者がいて、これがまた相当の木狂い!(使用禁止用語ですが)
当然私達と意気投合して、何か掘り出し物はないものかと躍起になって相談しています。


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これはクルミの丸太です。
このオグラ周辺から取れた正味の内地材。
框、フローリングにするととてもいいのです。
商品として出来上がりで坪20,000円以上はします。
(ア)15です。


















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これは赤松のフローリング用のラミナ
(ア)21にひいています。
大節のところはカットして、
L600~1200くらいでフローリングとします。
松板は脂がのっていて、ツヤが出てきます。














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これは天然唐松です。
樹齢100年近い赤味の魚で言うと大トロです。
赤味の唐松フローリング是非共使ってみたい。




















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これは3Mの栗、柱用です。
私は栗が大好きです。
機会あるごとに仕入れしています。

















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今回のメイン製材は安井さんの樹齢300年のモミの丸太。
丸太金額は数十万円です。
それを製材している時の真剣なまなざし。
たぶん防火の試験でも出なかった表情かもしれません。(失礼)
中が大節か小節かで金額が倍以上違いますから。












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山崎さんb0111223_1950571.jpg



両人のうれしそうな顔。
これだけ貯め込んでいますとばかりの満面の笑顔です。





















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これは番外で現地で働くこの近くの季節労働者…
ではありません。
三澤文子さんです。
ヘルメットがよく似合っています。














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製材の後は本家「亀屋」で夕食です。
ドブロク、イワナ、十割そば、たらふく食べて食べて8,000円(1泊2食)です。
これなら3,4日泊まっていきたいところです。




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ウッドバンクの小屋です。
赤松、桜、クリ、ヒバ、キハダ、
唐松、クルミ、杉、桧が主です。

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by MsARCH2 | 2010-04-27 20:21 | 林産地
三澤康彦 林産地を行く!!  九州大分編
久しぶりの九州大分上津江を訪ねた。九州のほぼ真中、熊本県との県境である。とても不便な所です。だから自然がいっぱいある。そのため森林を生かした林業地で元気のよい会社がある。はじめに紹介するのがトライウッドです。
トライウッドの設立は1995年、私が初めて訪問したのが11年前。当初は外材に対応するために人工乾燥をした乾燥材を中心にした製品を手がけていた。しかし最近のエコ建材の長所をよりアピールするために、輪掛乾燥(10ヶ月~1年ほど野外に行桁した状態で置き、製材する方法をとっている)を手掛けはじめている。現在4000㎥ほど野積みしてある。
昨日訪問して11年前とは違い、含水率、強度ふくめて定量化されてあり、なにより天然乾燥材としての付加価値を見出していることが共感できた。
わたしも一時期は人工乾燥しかないと言っていた時期がありましたが、100℃以上の窯から出てくる材は、色合いが材本来の持ち味が無くなり、またそれ以上に木材の特質であるネバリが無くなることに気づき、現在は最高でも70℃としている。
トライウッドの花形商品はトライウッドパネル(通称=トラパネ)横ハギ杉パネルである。仕上げの壁、造作家具などに大活躍である。30×910×1820のMサイズから、特大のもので1000×4000まで製作できる。ラミナの選木から節の埋木までオートメーションでは決して出来ない技術がある。 トライウッドは年間8500㎥の原木を扱い、1000haが管理委託してあり、エスジャックの森林認証をもっている。


①伐採年、月、日、場所など森林認証を受けています。食品のようにバーコードで区別わけしています。
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②トライウッドのある日田市・上津江は森林が95%を占めています。山林に囲まれたこの地で丸太を製品にしている。
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③九州の杉は年輪が荒く構造材にはむかないと、よく知らない人達は言うが、一番玉ではなく二番玉の年輪の比較的詰まった部分を梁材として調達しています。
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④人気商品のトライウッドパネルです。写真は節埋作業中です。
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続いて紹介するのが、日田市にある横尾木工所。得意とするのは2m材以下のもの、いわゆる短尺のフローリング、本実板が主製品である。先代の社長は、魚缶、とろ箱などの箱物の板を主製品としていたため、短尺を得意としていたが、最近では箱物がほとんど発泡スチロールに取って代わってしまったため、万事休す。その中で知恵を出し合って今までの技術を生かしながらできるフローリング、本実板が誕生した。4m材と違い取り回し易く、マンションリフォームなど狭い場所への搬入に重宝している。天然乾燥にもこだわり木工所の川沿いに大量に桟積乾燥してある。厚さ30㎜以上の板になると天然乾燥にも限度がある。そこで横尾木工所では、予備乾燥として製材時に出た木材の木っ端を使い燻製乾燥をしている。化石燃料に頼らず、木の残物を十分に生かした方法である。

①燻製乾燥機昔からの知恵です。しかし一つ問題が・・・焚きだして最初の30分は煙がすごいのです。周辺住民に迷惑をおかけするので、近日中に改良するそうです。 
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②丸太の残材を有効利用。知恵を出せば無駄なく木材を利用できる1例です。      
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③桟積された材です。圧巻としか言いようのない光景です。綺麗な桟積がこの会社のレベルの高さ、意識の高さを感じさせます。この几帳面さが精度のよいフローリングをつくる。b0111223_21363865.jpg
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by MsARCH2 | 2008-03-27 20:26 | 林産地
今年最後の銘木市です。
Msの事務所から30分ほどの場所(摂津市鳥飼)に大阪銘木協同組合が開催する銘木市場(以後=鳥飼市場)があります。市場は広く、杉、桧、ケヤキ、ナラ、クリ、セン、タモ、サクラ、桐、・・・などの丸太、製材品が所狭しと並んでいます。競りが始まる前からお目当ての木材の品定めをし、ある程度金額を予想します。同じ木材に目をつけあった業者同士が「この木は反りがあり良くない」など牽制しあい競りが始まる前から戦いは始まっています。
ご存知の方が多いと思いますが、Msは設計事務所でありながら多くの木材のストックを持っています(4tトラック10台分ぐらい)材種は杉、タモ、クリ、ケヤキ、ナラ、チーク、キハダなどさまざまです。全て所長自ら林産地や市場におもむき手に入れたMsお墨付きの木材です。自ら足を運び汗をかくことで安くて良質な木材を提供できるのです。今日は在庫の少なくなってきたクリ材を探しに来ました。果たして結果は・・・



①競りが始まる前に品定め、未乾燥材がほとんどなので、芯のあるなし、木の癖、木目を読み木材を選んでいきます。市場で競り落としても使えるようになるまでに3年は天然乾燥します。
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②鳥飼市場でいつもお世話になっている伊藤銘木の堀口さん(黒い服)。市場の色々な情報を知っています。
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③今回お目当てのクリの板材、テーブルにも使えそうな大きな板材です。右の写真もクリの板材、長さは2.7mはあります。棚板や階段板など使い方は色々です。b0111223_18592323.jpg
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④競りが始まりました。冗談交じりの話術。さすが大阪商人です。  テンポよく競りは進んでいきます。時には100円の材も!!せっかく何十年も生きてきたのに・・・
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結果・・・無事上部写真のクリの板材は競り落とすことができました。予想していた金額、的中です。この板が乾いて使えるようになるまでには、まだ時間が掛かります。またいつか使うときが楽しみです。
今日と明日で今年の市も終了です。新年の初売りに期待しながら市場をあとにしました。

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by MsARCH2 | 2007-12-18 18:36 | 林産地
Jパネルの工場を見学してきました!(鳥取県西伯郡南部町)
 Jパネルというのは、家を地震や台風に対して強くするために、Ms建築設計事務所が耐力壁(壁)・水平構面(天井)に使用している構造用面材です。間伐材の杉板を3層にしています。(下の写真の壁や天井に使われているのが「Jパネル」です。)
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 このパネルを使用すると、表面が杉の本物の板なので、壁紙を貼ったりせずにそのまま室内の仕上げにすることができます。調湿性もあり気持ちがいいです。2001年にグッドデザイン賞(中小企業庁長官特別賞)を受賞しています。Jパネルには他にも以下のような特徴があります。
【Jパネルの特性】
①地震や台風に対して家を頑丈にするために、耐力壁(壁倍率2.5)・水平構面(床倍率 4周釘打ち3.0 川の字釘打ち1.0)として使えます。
②国産杉の美しい木肌なので、そのまま仕上げ材になり、調湿性もあります。
③国産杉で厚さが36ミリと厚く、断熱性・蓄熱保温性に優れています。
④山の木を太く健全に育てるためには間伐が必要です。Jパネルはその間伐ででてくる材を使用しています。
⑤製品内での含水率の変化が少ないため、直角精度・寸法精度が高く、そのまま安心施工ができます。



 今回は、「大山の家」の見学会と同じ日に、Jパネルを作っているレングスの工場を見学してきましたので、その様子をお伝えします。

①戦後植えられた杉の間伐材を使用します。
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②オートメーションで機械が自動的に丸太を決められた大きさの板にカットして並べてくれます。
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③もう、このまま乾燥庫へ。乾燥庫も工場の建物の中にあります。
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④含水率12%程度までよく乾燥された板を貼りあわせます。
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⑤接着剤はもちろん、シックハウスにならないようにF☆☆☆☆です。
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⑥手作業で節穴を埋めます。穴の大きさを2種類に限定し手間を省いています。
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⑦板の方向を交互にして3層接着し、端をきれいにカットして(「さね」も作って)出来上がりです。
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 実際につくっている現場を見ると、より安心して建材が使えます。

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by MsARCH2 | 2007-10-08 10:36 | 林産地