カテゴリ:新築( 47 )
A邸(千葉県市川市)の構造材検品を行いました
b0111223_9145849.jpg春の陽気を飛び越えて一気に夏を感じる大阪です。
Ms事務所の夏の風物詩〝ゴーヤカーテン〟も日差しを受け、すくすく育っています。
スタッフの昼食になるまで毎年天然カーテンとして大活躍してくれます。
今年は鉢植え(Jパネル製!!)も新調し準備万端です。


さて、今回は新しい物件のご紹介です。敷地は千葉県市川市。現在マンションにお住まいのご夫婦お2人の「木のすまい」です。住まい手さんであるAさんは、MOKゼミ東京を受講頂いていました。MOKゼミとは一般の方を対象に、三澤がコーディネーターとして様々な分野の方(温熱環境、防火構造についてetc…)と対談形式で行ったセミナーです。今年は場所を関西に移し、MOKゼミ神戸として開催中です。お気軽にお問い合わせください。


b0111223_18482016.jpg閑話休題。
そんなA邸の構造材検品に行ってきました。
いつものMsの構造材検品と少し風景が異なります。
杉ではありません。クリ材の山です!
材木のストックを所有するMsではよく、
杉の構造材とは別に堅木の大黒柱やカウンターを、
木の住まいのアクセントとして用います。
A邸では住まい手さんのご要望もあり、ふんだんに堅木を構造材として用いる計画なのです。


b0111223_18485499.jpgb0111223_1849819.jpgb0111223_18492270.jpg
クリなどの堅木はMsのストックとなってから5年以上経っています。つまり5年以上天然乾燥状態、ということです!今か今かと使用機会を待ち望んでいた堅木たちをリフトで運び出してもらいます。天気もよく他のストックしている材木の天日干しも兼ねることができました。
こちらもよく天日干しされた永田氏(右写真左手)はインターン生としてMsに来ている材木屋さんですが、Msのストックを見て驚かれていました。永田氏曰く、「困った時はMsさんに発注します!」


b0111223_18502864.jpgb0111223_1850416.jpg全てのストックを出したところで検品作業の開始です。含水率は15%内外、ヤング係数も4本がE130と好成績をたたきだしていました。(その他の材もE90、110)
何とも、選手層の厚いMsの材木ストックです。頼もしい限り!計測と同時進行に三澤が木配りを行います。1本1本転がし、どこに用いるか木材との〝対話〟で決めていきます。

今から青空の下のクリの梁・柱が楽しみです。

[PR]
by MsARCH2 | 2011-05-23 09:26 | 新築
赤杉の家【内部】
1回飛ばしになってしまいました。赤杉の家のプラン・内部仕上げについてご紹介します。住まい手家族はいつもリビング中心の生活をされています。個室は寝るだけの部屋なので最小限に、その代わりキッチン・リビングは居心地のいい大きなワンルーム空間にとの要望がありました。
b0111223_1846576.jpg


吹き抜け空間があり実面積以上の拡がりを感じます。実はダイニングの幅は2.3mしかありません。オープンキッチンで空間が繋がっているため圧迫感もなく居心地のいい食卓です。テーブルはタモの幅ハギパネルで棟梁に作って頂きました。脚は同じくタモの無垢材を八角柱に加工しています。これはコタツの脚のように取外しができるタイプです。ダイニングテーブルの向かいがキッチン。全長なんと2.8m!これはMsのキッチンでもかなり長いです。手元を隠すためにカウンターを24cm立ち上げています。幕板はタモパネル。腰壁の白い部分は収納の建具です。カトラリー、文房具、本、雑誌、郵便物などテーブル廻りのごちゃごちゃをすっきり隠します。
b0111223_1951329.jpg


今回キッチンカウンターは人工大理石を選びました。シンクも人大を使うのは初めてなのですが、継ぎ目がない仕上げでお手入れも楽ですし、コーリアンのスクエアタイプのシンクはシンプルで見た目もなかなかです。
b0111223_19102765.jpg

キッチンの横には奥様のワークデスクを配置。明るく風通しのいい家の中心に配しています。写真右手、キッチンの背面にも半間幅の空間が繋がっています。食品庫です。回遊式のプランでまたキッチンへと繋がっています。
b0111223_9521599.jpg


2階は主寝室と子供部屋があります。このふた部屋をつなぐ廊下にも共有のデスクを!
b0111223_19173176.jpg

机の長さは2間(3.6m)あるので、お父さんと子供たちが3人で使ってもゆったり。背面にはたっぷりの本棚もあります。廊下をただの通路とせず、機能を持たせることで豊かな空間ができあがります。このワークデスクは吹き抜けに面しているので台所のお母さんともコミュニケーションがとれますね。
廊下の上部にはハイサイドライトを取っています。この開口があることで2階の採光を確保し、上階へ昇ってきた空気を逃がし風通しももよくなります。大事な窓なのです。夏の日差しはよしずを吊るして遮ります。

ご主人が富田林の家を見学にこられて約1年。だいたいMsでの家作りではそれくらいの時間がかかります。打合せを重ね、他の物件も見学、現場へも毎週顔を出していただき家創りを楽しんでいらっしゃったIさんご家族。これから赤杉の家を大事に住みこなしてくださると思います。
b0111223_1926473.jpg

[PR]
by MSARCH2 | 2011-04-26 19:53 | 新築
赤杉の家塗装工事&見学会
4月に入り、新年度がスタートしました。桜も咲き、本格的な春を迎えたころ、鳥取県智頭の構造材を使った「赤杉の家」が竣工しました。真壁構造で智頭の美しい赤味の杉を存分に味わえる住まい。住まい手が当初から望んでいた家族が自然と集いリラックスできる家ができあがったと思います。
b0111223_19242889.jpg

今回から数回に分けて赤杉の家をご紹介したいと思います。まずは、竣工前の様子から。3月の末、建物本体がほぼ完了した頃、朝からMsスタッフ4名が現場へ向かいました。
目的は・・・現場の塗装!
b0111223_19252343.jpg


Msでは、コストを抑える意味と、スタッフの勉強のため床や建具の塗装工事をさせていただいています。現場で手を動かすことで学ぶことは実に多いです。
赤杉の家の塗装工事は1、2階の床(計90㎡)と建具大小28枚、カウンター、家具、デッキなどなど盛りだくさん!これらを2日に分けて塗っていきます。
b0111223_192709.jpg


いつもの塗装セット。だいたいコテバケと刷毛を使ってどこも塗っていきます。床はOSMOのフロアクリアラピッドを塗りました。キッチンカウンターなど水廻りもOSMOを塗ります。赤杉の家の1階床は杉の本実板(30mm厚)。赤味勝ちでそのままでもとてもきれいな板です。より自然な仕上がりにするため蜜蝋ワックスを塗るか、ギリギリまで住まい手は悩まれていましたが結局は耐久性を考えOSMOを選択されました。
b0111223_20181846.jpg

建具は柿渋ペイントの白を塗るのがMsの定番です。柿渋ペイントは柿渋をベースに天然顔料や植物油を混合した自然塗料です。薄めに塗ってシナベニヤの木目がうっすら見える程度に仕上げます。

b0111223_19302240.jpg

作業中、住まい手さんが現場へこられたので息子さん(6歳)が塗装体験!いつもクールなお兄ちゃんですが、この日の夜はお父さんに「僕が塗ったんやで~」と自慢していたそうです。小さなお子さんにとって家作りに加わったという思い出はとても貴重なものなのかもしれませんね。

塗装を終えた週末は完成見学会を行いました。
b0111223_19594864.jpg

良く晴れた暖かな日で風通しの良い明るい赤杉の家は本当に居心地が良く皆さん通常よりのんびり見学されていたような?空気環境や木材の段取りについて質問を受けたり、『遠くから見た外観がいいですね』とか『リビングの木製建具がいいですね』などの感想を頂きました。駅から遠い現場にも関わらず、参加いただいた皆様ありがとうございました。
さて、次回は赤杉の家をさらに詳しくご紹介したいと思います。お楽しみに。

[PR]
by MSARCH2 | 2011-04-06 20:31 | 新築
豊中市S邸 土台敷き・建て方
b0111223_20383271.jpg緑地公園の近くにある豊中市のS邸が、
先週土曜日(26日)に土台敷き、今週建て方を行いました。
施工はお馴染みの羽根建築工房さん。
予定では建て方の前日に、土台敷きを行う予定でしたが
天気予報から判断し、先週末に行うことになったのです。

予定はあくまで予定です。
何事にもその都度その都度、的確な判断と行動が大切なのです。

b0111223_2039782.jpg土台敷きが済んだ後はしっかり養生をします。
基礎全体にブルーシートを被せて周囲を養生し、雨対策は万全です。

b0111223_20393939.jpg実はこのブルーシートの中には、、、

雨を外部に押し出す工夫があります。
棟梁の提案でアーチ状の〝屋根〟が組まれているのです!
ただシートをかけただけではシート中央部に雨がたまって土台がぬれたりするのです。

一時の雨対策の中にも棟梁の「こだわり」が詰まっているのです。


b0111223_20422157.jpgb0111223_20423681.jpgb0111223_20424772.jpg
棟梁作の〝屋根〟により身を守られた土台は、建て方一日目には燦々と日差しを受けています。
土台の上にはJパネル、構造材が並んでいます。何気なく積まれていますが、この並びは計算されているのです。
というのも、建て方をスムーズに行うには段取りが重要です。
どの柱から立てていくのか、どの壁から施工して行くのかを考えその順番に沿って柱・梁・Jパネルを積んでおきます。
大工さんは、シナリオを書き演出まで行う一流の俳優さんなのです。


b0111223_20464656.jpgb0111223_2047175.jpgb0111223_20472550.jpg
段取り通り、順調に壁が落とし込まれていきます。
壁、胴差しが順に組まれていき、赤味の柱(三重県の松阪木材さん)に惚れ惚れしつつ、柱脚金物やDボルトでフレームを固めていきます。

b0111223_2053372.jpg紹介が遅れましたが、
今回の豊中の家S邸の棟梁、藤本棟梁です。
棟梁の鉋がけをする棟梁の目は何とも緊張感が伝わります。

b0111223_20541363.jpgb0111223_20542092.jpg
2日から建て方を始めて、3日のお昼には棟が上り垂木も納まりました。
今回の構造材は全て三重県の杉(土台のみヒノキ)です。
下から順番に土台は尾鷲ヒノキ、赤味が素晴らしい柱は熊野、梁は波瀬から、リズムよく並ぶ垂木は美杉。
名前の通り美しい杉です!三澤も大満足で思わずカメラを持つ手に力が入ります。
b0111223_2057625.jpgb0111223_20571534.jpg
この写真をばっちり押えています。栗の大黒柱(八角)と杉のコントラストが非常に印象的です。
3月3日桃の節句、大安です!建て方にもっていこいの日和に栗の大黒柱が堂々としています。
Msではよく大黒柱を八角にします。住まいの中にメリハリを生み出すのです。
これから繰り広げられる住まいを、頭に思い描きながら事務所に戻りました。

これから5月末まで現場では
棟梁はじめ大工さんの「こだわり」や欠かせない「段取り」をしっかり見させていただきたいと思います!

[PR]
by MsARCH2 | 2011-03-03 20:39 | 新築
豊中の家、着工しました
b0111223_1034224.jpg
昨年末、豊中市のS邸の地鎮祭が行われました。

緑地公園からすぐ近くの住宅地にあるS邸の敷地は、
角地と水路に面していることで3方向が開けていているのが特徴です。
将来的なライフスタイルの変化に対応しやすく計画した、木造2階建ての住宅です。
もちろんMsの長期優良住宅先導事業に基づいています。

住まい手さんのご姉妹が同じ豊中市に住まわれていて、
Sさん一家、工務店、Ms含めた7名で地鎮祭が行われました。
冷たい空気の中、原田神社の神主さんによる祝詞が響き渡り、身が引き締まります。
地の神様を鎮めて、竣工までの工事の無事を祈りました。


年明けには、構造材の検品に三重県松阪市にある松阪木材に監督・棟梁と行きました。
今回の施工は、Msでお馴染みの羽根建築工房さんです。
松阪木材さんには年末に上棟後と竣工後のMsの別の物件に足を運んでいただき、
Msの構造材のグレードを実際に見ていただきました。
大壁として構造材が見えなくなる納まりではなく、真壁で竣工後も永く化粧構造材として
住まい手を包む構造材です。Msのグレードに松阪木材の竹内さんも驚かれていました。
b0111223_10444757.jpg

ウッドピア松阪という大きな木材団地の中にはいくつもの木材会社があります。
その中にある松阪木材さんで検品作業の開始です。
土台・大引はヒノキ、その他の構造材(柱、梁、垂木)はもちろん杉の赤味です!
含水率は材によりばらつきがありましたが、よく乾いています。
9寸の梁も持ち上げられて、乾燥の良さが体で認識できます。
そして、この小口!しっかりと目の詰まった材です。
今回は仕上がり寸法+5㎜の荒木の状態での検品でしたが、
赤味勝ちのきれいな構造材。455㎜間隔で並ぶ垂木をはじめ、今から上棟が楽しみです。
b0111223_10513781.jpgb0111223_105147100.jpgb0111223_10531416.jpg
藤本棟梁作の1/20の軸組模型、棟梁の冬休みの宿題だったようです。
模型は赤味勝ちではありませんが。。。刻みや建て方をスムーズに行うためには欠かせない模型です。


さて、先日は地盤改良工事が行われました。
Msでは設計依頼のあった早い段階で地盤調査を行い、敷地の状況を知ることおろそかにしません。
いくら上モノが構造的に強くても、その足元が軟弱であれば全く意味がないのです。
このS邸も地盤調査が行われ「地盤改良が望ましい」という結果だったため、
地盤改良が行われることになりました。
b0111223_10545016.jpgb0111223_1055553.jpg今回の改良工事は砕石パイル工法という方法を採用しています。
この工法は、まず基礎形状や地盤調査の結果から設計された箇所にドリルで
設計深さ(今回は3Mと3.75M)まで掘削を行い、そこに砕石を投入するという流れです。
この工法の利点は、施工中全くと言っていいほど埃がたちません。
というのも、通常用いられるセメントによる地盤改良工事では、
撹拌する際に少なからず埃がたちますが、ここで用いるのは砕石のみなので埃知らずです。
砕石は20~40㎜程度の自然石砕石を使用していて、環境にも近隣の方々にも優しい工法なのです。



b0111223_19494196.jpg今週頭には「木配り」をしに羽根建築工房の加工場へ行ってきました。
「木配り」はMs日記の中でどの物件にも出てくるお馴染みの言葉ですが、
どの材をどこに使うかを決めていく作業です。「番付け」とも言います。
先週、松阪木材さんで構造材の検品を行った時には荒木の状態でしたので、
この日が構造材の仕上り面との初対面となります。
もちろん、これまで300軒を超える住宅の木を見続けていると、荒木の状態でも良材かどうかの判断はつきますが、
やはりモルダー掛けのされた仕上り面を見るのはいいものです!
荒木の状態から期待通りの材です!すばらしい!
野物といって、化粧で見えてこない材が一部あるのですが、どれもいい材で野物とするのはもったいない!優劣付けがたく、贅沢な悩みです。

b0111223_19502374.jpg木配りの後は加工場で手刻みの打合せを行いました。
棟梁の手で一つ一つ加工がされていくのです。
これから上棟までの約1カ月じっくりと手刻みの時間です。

b0111223_19505351.jpg木配りの前にMsがストックする木材を見に倉庫へ行きました。
というのも、今回の豊中の住まいの大黒柱を選ぶためです。栗の大黒柱です。
栗は広葉樹で重いので、よく乾いた杉のように〝コロコロと〟、とはいきませんが、
〝ゴロゴロと〟転がして色目や節を確認します。
手前の2本が豊中の住まいの中心に構える大黒柱に決まりました。
その他の構造材同様、棟梁の手で加工され化粧構造材として生まれ変わるのも、もうすぐです!


2月末から3月頭予定の上棟が待ち遠しい毎日です。

[PR]
by MsARCH2 | 2011-01-27 14:15 | 新築
芦屋の家竣工
4月に着工した芦屋の家がようやく竣工しました!西側道路に面した住宅です。夏の遮熱対策とお向かいのマンションのベランダからの視線を考え開口部は丸マドひとつのすっきりとしたファサードです。外壁モルタルリシンの白が青空に映えとても清潔感があります。玄関扉はチーク、庇はJパネルに板金を覆っただけの庇。ほぼJパネルの厚み(36mm)分ですっきりしつつ木質感が優しげな印象です。立派な樹木は左がエゴで右がヤマボウシ。春になれば彩りが加わり生命感溢れる外観となるでしょう。

b0111223_1581921.jpg


1階外壁部分には白太の杉本実板を張っています。今回はよりすっきりとしたした外観に仕上がるよう特別に幅を50mmに加工してもらいました。塗装はOSMOの「ウッドステインプロテクタークリアプラス」。せっかくきれいな白杉にわざわざ色をつける事はありませんから。暫くは木地の色味を味わって頂きたいです。写真では分かりにくいですが、軒裏も外壁に合わせ白太の杉本実板を張っています。赤杉ほど油分が無いのでクリア塗装をかけています。赤杉も力強く魅力的ですが、白太の杉も統一して使うと上品でとてもきれいです。
b0111223_14592271.jpg


道路面の植栽がこの住宅の重要なポイントです。住まい手の奥様がお庭をとても大事に考えてらしたので、MOKスクールでの講義も大好評だった「花康」さんに造園をお願いしました。地盤は道路面より1m少し上がっています。小豆島の自然石を使って土留めをし、適度な目隠しを考え植木を配置しています。土留めの自然石の間にはキチジョウソウ、カンスゲ、シダ類など草物を植え、季節ごとに花や実を付ける低木を植えています。


b0111223_15564451.jpgb0111223_1621523.jpgb0111223_1557392.jpg

奥まったスペースは日あたりもそんなによくはないので、しっとりと落ち着いた庭です。築山にヤマモミジ、シダ、コケ。2階バルコニーからの眺めもきれいです。


b0111223_16243673.jpg


芦屋の家の最大の特徴はピアノ室(防音室)があることです。奥様がピアノ教室をされていて、きちんと防音された部屋が初めからの要望でした。限られた面積を有効に使うべく、玄関スペースを兼ねた土足で使用するピアノ室ができあがりました。床はナラのフローリング(120mm幅)、見学に来られた方にも、大工さんにも評判の良かったとてもきれいなフローリングです。おなじみのコボットさんで入れていただきました。
当初は某メーカーの既製防音室を入れるというお話しをされていた住まい手。しかしその箱はあまりにも陳腐。値段は8畳の広さでも350万近くします(定価で)。「建築工事で防音性も確保した心地いい木のピアノ室を作れるはず!!」三澤の設計者魂に火がついたというわけです。


b0111223_16575891.jpg


防音のために壁Jパネルの部屋内側にも断熱材(PFB)を入れプラスターボードを2枚張り、音をきれいに拡散させるため杉の格子リブ材を張っています。格子は9mm×30mm、9mm×50mmの白太の杉を吉野の阪口さんに用意して頂きました。12畳の部屋で560丁の格子材を使いました。大工さんの根気よい作業がなければできない仕上がりです。

b0111223_18233390.jpgb0111223_176205.jpgこんな納まりまで!!スイッチとコンセントプレートを埋め込んでもらいました。「本当に大変だった!」と棟梁に言われましたが、ちょっと満足げな顔をしていたように・・・思うのは気のせいだったのでしょうか??

b0111223_17101262.jpg防音といえば開口部。
外部はアルミサッシペアガラスの2重付け。
その内側にも下地をランバーコアにし質量を上げた建具(和紙張り)を入れています。

b0111223_17144849.jpgb0111223_1715386.jpg玄関扉は2重の開き戸です。内側の扉はフラッシュの芯を細かめに入れ、断熱材を入れ、PBとシナベニヤを両面に張っています(仕上げは柿渋ペイントの白)スライドボルトで施錠します。外部側のチークの扉も断熱材を充填しています。

b0111223_1720238.jpgb0111223_17201831.jpg室内側の建具は壁の格子と一体化させた引戸です。幅が1間分ある引戸。これも断熱材を充填しているので・・・重い!!ノイズレスレールを上がり框に埋め込んでいます。

b0111223_17223177.jpg天井の防音も必要です。天井懐に断熱材を入れ、プラスターボードを2枚張りました。その上、床構面(Jパネル)の上にもプラスターボードを1枚追加しました。仕上げは和紙張りですっきりと明るい天井です。







2階はLDK、和室、水廻りと家族が生活する中心の場です。床に大理石を敷き、壁も白い珪藻土で明るく感じます。大理石の床は、床下に床暖房が入っているので冬暖か、夏はひんやり冷たくMsの住まい手にもいつも好評です。

b0111223_17285237.jpgb0111223_17322014.jpg外国からのお客様も多い住まい手は客間として和室を希望されていました。
鴨居の上部が空間として繋がっており、障子を開ければリビングと一体に使えます。


b0111223_175444.jpgb0111223_17411345.jpg

ダイニングには外壁、ピアノ室とは打って変わって赤杉の建具が圧巻の作りつけ収納があります。この杉板は智頭のサカモトさんから。本当にきれいです!時間がたっていい艶がでてくるのが今から待ち遠しいです。
芦屋の家はリビングとダイニングキッチンの間に階段の吹き抜けがあります。大黒柱や縦格子の手摺壁などがあり、目線を留めながら穏やかに繋がっていく感じが空間に面白みを与えています。

杉(赤・白)・タモ・栗・キハダ・チーク・ナラ・くるみ・アサダ・・・たくさんの木材と大工職、設計者の技術が結集した住まい。これからの住まい手家族の暮らしを大らかに受け止めてくれることでしょう。
[PR]
by MSARCH2 | 2010-12-07 15:51 | 新築
赤杉の家上棟しました!
先月プレカットの打合せを行った和泉の家、改め「赤杉の家(智頭杉の赤味がとてもきれいなので)が上棟しました。施工はコアー建築工房さん。いつもお願いしているので、工事も手馴れたものです。

b0111223_18172489.jpgb0111223_18173586.jpgb0111223_18174338.jpg



赤杉の家は構造的に少々工夫をしています。プランは北から南に片流れの屋根を葺き、南向きのLDは大きな吹抜け空間となっています。1階LDKを広くオープンに使いたいという住まい手の要望で、2階床面の下に耐力壁がありません。その代わり、4寸×8寸(12cm×24cm)の偏平柱、尺一寸(33cm)の成の梁を使い、それらをDボルト2本使いで緊結し、フレームを組んでいます。足元もホールダウン金物(HDC-25・30/カナイ)の2個使いでがっちり固めています。

b0111223_20402251.jpg


梁と柱の納まりを2階床面から見るとこんな感じです。

b0111223_20415333.jpg


Dボルトの座金がふたつ入っていますね。また、2階床梁の天端両側がそれぞれしゃくってあります。これは何のためか?

1階の柱、梁が組みあがると2階の床板(Jパネル)を設置していきます。大工さんがJパネルを一枚ずつ運んでいき・・・(梁の上を軽々と運んでいますがJパネル1枚30kg弱あるのです。職人さんは本当にすごいです)

b0111223_16442410.jpg



そして先ほどの梁しゃくりに床板のJパネルを落とし込んでいきます。

b0111223_1654487.jpgb0111223_16541487.jpgb0111223_16542543.jpg

①ん?Jパネルが入らないな                ②その場でカット!                      ③すっぽり納まりました


手間はかかりますがこうやって床板を落とし込み梁で固めることにより、水平構面がより強くなります。


建て方2日目は、屋根の垂木を掛けていきます。4寸角の赤味の杉が@606でリズムよく並びます。室内から美しい天井が望めます。それにしても美しい材です。青空によく映えます!

b0111223_18214692.jpg


午後からは屋根野地のJパネル張り。

b0111223_18223075.jpgb0111223_171157100.jpg

Jパネルのいいところはやはり構造面材でありながら、仕上げ材になるというところです。Jパネルの床倍率は3.0倍(四周釘打ちの場合)。長期優良住宅の仕様にもぴったりな建材です。「赤杉の家」も長期優良先導事業に該当する物件です。


無事棟が上がり、日を改め住まい手さんに上棟式を開いて頂きました。

b0111223_17222331.jpgb0111223_1736376.jpg


コアー建築工房さんの上棟式ではいつも「槌打ちの儀」が行われます。

b0111223_17365331.jpgb0111223_17372746.jpg

コアー建築工房 千原氏の良く通る声で「千歳棟~!万歳棟~!(せんざいとう・まんざいとう)」の掛け声。全員で「永永棟~!(えいえいとう)」。そして大工さんが木槌を振り棟木を締め固めます。「トーン!トン!」という木槌の音が遠くまで響き渡り気持ちがすっと晴れ渡る儀式。「千歳棟。万歳棟。永永棟」呼んで字のごとく、いつまでもこの家が何事もなく、家族が幸せでいられますようにという願いが込められています。


上棟式も終わりかけた頃、住まい手のお子さんから棟梁へお手紙が!!

b0111223_1855266.jpgb0111223_1821930.jpg

「だいくさんへ ぼくのおうちをおねがいします」 と書いてあります。このサプライズに普段は強面(とても優しい方です)の棟梁の目じりも下がりきっていました。小さな子供も自分たち家族が暮らす家ができることを心待ちにしているのですね。春にはおちびさんたちが走り回る大らかな木の住まいが無事できあがるよう、設計者、施工者とも気を引き締めて工事にかかりたいと思います。

[PR]
by MSARCH2 | 2010-11-29 21:12 | 新築
和泉の家 木配り ~松阪・コウヨウへ~
過ごしやすい秋の日に、プレカットの打ち合わせと木配りを行いに三重県松阪へ行きました。
9月に地鎮祭を行った和泉の家の打合せです。
Msのプレカットと言えば㈱コウヨウさん。プレカット工場と言っても程度の差は様々です。
Msの住宅はJパネルを柱間に落とし込むため、柱、梁にしゃくり(溝)を入れるなど、一般的な住宅より手間がかかります。
コウヨウさんは三澤も太鼓判を押すレベルの高いプレカット工場。その辺りも難なくこなしてくれます。(スタッフの方々がとても優秀なのです!)


b0111223_1616233.jpgb0111223_17551292.jpg
b0111223_16321713.jpgまた、設備面もすごい!
ドイツのHundegger社製のプレカットマシンを置いています。
外国製の機械はカラーリングもオシャレです。
見た目でけでなく中身もすごいこのマシン。
最大加工寸法が長さ12m、幅300×高さ450!
3次元の加工機能も組み込まれているので登り梁×登り梁など複雑な加工も可能です。
このマシン、日本で4、5台しかないそうです。


b0111223_16353541.jpg午前中、みっちり打合せを行い、お昼からは木配り。
智頭のサカモトさんから届けられた構造材は夏に検品を行った時から
修正挽きを行い、モルダーを掛けられきれいな木肌が現れています。


b0111223_16395059.jpg
期待通り!のきれいな材です。
この日は三重県の製材関係の方々が何人か現場にいらしたのですが、
みなさん、智頭杉の美しさに感心しきりでした!


木配りはMs日記でもお馴染みのプロセス。
番付けとも言いますが、どの材をどこに使うかを決めていく作業です。
三澤と棟梁が相談しながら、設計者の目、大工職の目、両方を加味しながら決断していきます。
簡単なようですが、経験と集中力のいる作業。これはベテランの職人でないとできないのです。
三澤が手に持っている板図は、材のサイズごとに色分けしている伏図です。
番付けが終わるとチョークで塗りつぶしていき、全ての材に番付けを行います。

b0111223_17504975.jpgb0111223_17224954.jpg


この日は三澤康彦チームと別に三澤文子チームもコウヨウさんへお邪魔しました。
和泉の家より少し遅れて着工した池田市の住まいの材料検査です。
こちらは柱・垂木・棟梁を桧、梁・桁を杉で構成するダイナミックな住宅。
材は三重の速水林業さんでお願いしています。こちらも完成が楽しみです。

b0111223_17453046.jpgb0111223_17454462.jpg




[PR]
by MsARCH2 | 2010-10-21 19:00 | 新築
和泉の家着工!
9月に入り、朝はほんの少し涼しい風を感じるようになりました。
そんな9月の朝、和泉市で1軒地鎮祭が行われました。
敷地はURが宅地造成したエリア。
山を切り開いた地区なので廻りはどこかのどかな雰囲気です。

b0111223_9265042.jpg



b0111223_1536131.jpgb0111223_15475786.jpg

住まい手であるIさんご家族は小さな男の子が2人の4人家族。
ちびちゃんたちも、土地の神様にご挨拶します。
ちょっと無理やりお父さんに頭を押さえつけられているようにも見えますが・・・(笑)

和泉の家は1階にLDKを配し、その上部に大きく吹き抜けを設けたプラン。
全体を片流れの大屋根が覆い、2階建てですが、平屋感覚の住まいです。
施工はお馴染みコアー建築工房さん。来春竣工予定です。
b0111223_15455080.jpg




そして、この地鎮祭の2週間前。
構造材をお願いした鳥取県智頭町のサカモトさんをIさんと訪問しました。

b0111223_16144184.jpg

サカモトさんの智頭杉は以前豊中の家でも使わせて頂き、
Iさんは竣工見学会で構造材とMsのデザインを気に入られて依頼されました。
Msの木材は、
阪口製材(奈良・吉野)
森昭木材(高知)
山長商店(和歌山)
大澤材木(新潟)
サカモト(鳥取県智頭町)
トライウッド(大分)
TSドライ(静岡)
と、日本列島こだわりの製材所でお願いしています。
どの製材所も熱い材木屋さんです!


和泉の家は今年度のMsの長期優良住宅先導事業に該当します。
今年の先導事業は去年の提案より国産材利用とCO2削減に重点を置いた提案となります。
新しく加わった用件に「住まい手の林産地見学」があり、製材所の見学が行われました。

b0111223_16203542.jpgb0111223_16205179.jpg

どの材も美しいものを用意して頂き、サカモトさんの心意気を感じます。
乾燥具合もバッチリです!

製材所に足を運ぶことのメリットは設計者、製材側両方にとってとても大きいです。
電話やFAX・メールではやりとりできないニュアンスが相手の顔を見て、木材を見て両方に伝わりますから。

b0111223_16251287.jpg例えば・・・
写真はとてもいい材なのですが、
一面が虫に喰われているので、商品として出しにくい材です。
(もちろん性能上問題ありません!)
ちょうど上手に外壁の中に隠れてしまう箇所があったので、
和泉の家で使わせて頂く事になりました。
こういうやりとりは、やはり現場でないと成立しにくいです。


b0111223_16323123.jpgその代わりではないのですが、
リビングに見えてくる8寸梁にお勧めの材があると
工場長が出してきてくれたのが、写真の天然杉、6m!
美しいだけでなく、天然杉独特の力強さがあり、
面白みのある材です。
もちろん、Iさんにも強烈に(!)お勧めし、採用です!
これも現場に伺わないとお目にかかれない材だったと思います。


サカモトさんへの訪問は、直接木を見に行くこと、山側の人とお話しさせて頂くことの重要性、楽しさを再認識した時間でした。
Iさんも先導事業の要件関係なく、もともと
「これから住む家がどんな山からやってくる木なのか。それを知りたい」
そうおっしゃって、鳥取まで足を運ばれました。
とても熱心な住まい手です。

b0111223_1733240.jpgb0111223_1712422.jpg

社長や工場長ともたくさんお話して頂き、サカモトさんのギャラリーではたくさんの智頭杉に触れて頂きました。
杉のフローリング、足触りがやわらかく、とっても気持ちいいです。

今、Msではほぼ全ての物件、長期優良住宅の認定をとっています。
どのメーカーさんも「長持ちする家」をうたい文句にしていますが、
「長く住む家」 は 「長持ちする性能を担保している」 だけではダメなのだと思います。
そこに家に対する「愛着」がなければ人は簡単に家を壊し、新しい家を建てますから。
Iさんのように山まで足を運ばれ木と人に触れることは、新しい住まいを大事に思う気持ちがより強くなると思います。
結果本当の意味で「長持ちする家」になってくれればとても嬉しいです。

[PR]
by MsARCH2 | 2010-09-04 17:54 | 新築
芦屋の家上棟しました!
先日芦屋の家が上棟しました。梅雨の中の上棟です。一番危険な時季に上棟が重なってしまいました。いつも注意してやっているのですが・・・。
そんな中、羽根建築工房が総力をあげて一滴の雨にも濡らさずに上棟工事ができました。
通常土台敷きから屋根の野地板張りまで2日半かかるところを1日半で行う強行スケジュールです!

b0111223_19191517.jpg

1日目に土台敷きから1階の柱、壁(Jパネル落とし込み)まで終わらせ、残り1日で野地板を敷くところまで。
翌日の天気は降水確率100%!今日一日が勝負です!

b0111223_19241016.jpg

いつもより多目に大工さんを投入していただきました。しかも、羽根社長自らも参戦!これはなかなか珍しい光景です。
b0111223_19332094.jpg


芦屋の家は2階にLDKと水廻り、和室、収納スペースを配しています。必然的に2階の面積が大きくなり、キャンチで持ち出している部分などもあります。
b0111223_19462858.jpg

b0111223_1948457.jpg

下から見上げたところです。跳ねだしの部分は特に強度が必要なのでヤング110の集成材(4×9寸)を@910で架けています。Jパネルで水平構面を固め、しっかりした床となりました。

b0111223_2039570.jpg

お昼を過ぎると、もうだいたいの形はできあがってきました。道行く人がみなさんじっとご覧になっていきます(いつもそうですが)。犬のお散歩中のマダムから「積み木みたいな素敵なおうちですね~」と声を掛けていただきました。積み木みたい・・・に見えるのですね。Jパネルを同時に建て込んでゆくのでぱっと見た感じで木材の使用量がふつうの住宅より格段に多いのが分かるのでしょう。実際、Jパネルの落とし込み工法で作るMsの家はふつうの木造住宅で使用される木材の2倍強の木材を使っている、まさに「木の家」なのです。

b0111223_20303271.jpg

芦屋の家の大黒柱。さて、これはなんの樹でしょう?正解は・・・・『キハダ』です。Msでもキハダの大黒柱は珍しいですが、見た目は「クリ」によく似ています。この大黒柱が階段を上がって左右に2本立ちます。キハダは文字通り樹皮(内側の)が黄色い樹なのですが、樹皮は乾燥させて胃腸薬として用いられるそうです(「黄檗(おうばく)」という生薬、ご存知ですか?)

b0111223_20405396.jpg
そして、2階の天井。今回、またまたレングスさんにお願いし、特注Jパネルを作りました。杉赤のこだわりJパネルです。今回は高知の森昭木材さんに材をお願いしました。リビング、ダイニングの天井はこの赤身Jパネルに芯去りの小梁が@606で架かり、上品な仕上がりになっています。

羽根建のみなさんのスピーディーなお仕事で、予定通り野地板を敷くところまで終了!梅雨の中、奇跡に近いです!今回の工事参加者、住まい手、そして設計者の毎日の行いがいいので神様も助けてくれたのでしょう。後片付け、翌日の雨に備え養生を終えた頃にはすっかり夜でした。朝7:30~20:00まで、暑い中ご苦労様でした!
b0111223_20245999.jpg

[PR]
by MSARCH2 | 2010-07-03 20:46 | 新築